10月の博多駅地区社会実験「はかたんウォーク」で実施した「通り名付けとまち案内」の結果を受けて、今後の通り名プロジェクトの進め方について意見交換を行いました。
■ワークショップ参加者
今回のワークショップ参加者は、夏の(第1回と第2回)ワークショップ参加者とアクション部会会員有志の方々で、28名が参加しました。3チームに分かれて
ディスカッションを行い、チーム毎に意見の要約を発表して頂きました。
■社会実験の感想
社会実験の「通り名付けとまち案内」では、パブリックコメントを考慮して夏のワークショップで名付けた11の通り名看板を約60ヶ所設置しました。
これに対して、地元でも知らない人が多かったので告知方法をもっと考えた方が良かった、設置数が足りなかった、交差点ではなく分かりやすい起点を選んではどうか等の色々な改善意見を頂きました。
総評としては、良い取り組みであり、地域を考える良い機会になったという意見を頂き、活動として継続していくべきという点で賛同を得ることができました。
■協議会活動として何を目指すか
2011年の九州新幹線全線開通を一つの到達目標として、それまでに主な通りにはサインが設置され、行政や民間がつくる地図には通りの名前が必ず掲載され、地域にも浸透している状態を目指そうという意見が多く出ました。
一方で、このような取り組みは急ぐ必要はなく、色々な関係者と協議を重ねて、内容を吟味しながら進めるべきだという意見もありました。
また、協議会内だけの自己満足に終わることなく、行政の承認と支援も得て、広く通りの名前を定着させていきたいという希望を確認することができました。
■道路の「格」と地域の関わり
今回、市道にも「級」があり、級が高い幹線に愛称を付けるには市の公募が既存のルールであったり、級が高くない生活道路であれば地域が主体的に名付けていくことも可能であること等、道路の格の違いによるアプローチの違いがあることを大まかに理解して頂きました。
博多駅周辺には、すでに自治会が機能していないエリアもあり、本協議会が地域の代弁者として行政との仲介役を果たすことを期待されているということも分かってきました。
■今年度の協議会の成果
今年度の通り名プロジェクトの成果や、協議会として外部へどのように打ち出すかについても、色々な意見を頂きました。
今年度中に通り名を決定して、来年度は次のステップに移行できるようにすべきであるという意見もある一方で、まだ始まったばかりでようやく問題点がはっきりしてきたところであり、今年度の成果としては既に充分に意味があるという意見もありました。
いずれにせよ、同じ議論の繰り返しにならないように、課題を整理しながら、長い目で見て良いものにしていくことが重要なことだと確認できました。
文責:福岡地所 溝口