博多駅周辺における放置自転車問題の現状を把握し、その問題解決の糸口を探ることを目的に、博多区役所さんの協力のもと「放置自転車対策バックヤードツアー」を4月20日に開催しました。
最初に博多区役所さんが取り組んでいる「街頭指導」と「即日撤去」の現状について話していただき、事務局からは「博多まちづくりガイドライン」の自転車に関することを説明しました。その後、博多駅周辺での撤去の様子を見学し榎田自転車保管所へと向かいました。
◎街頭指導
街頭指導員は、福岡市シルバー人材センターから派遣されており、放置自転車問題に関する研修はもちろんのこと、まち案内に係わることも研修を受けているそうです。平日7:00~19:00の間、博多駅周辺には最高で13名体制で配置されており、3・4時間おきに交代するシフトになっています。
◎即日撤去
博多駅周辺の即日撤去は、毎週実施されています。撤去予定日の午前に放置自転車に警告タグを貼付し、13:00から撤去を開始。放置自転車を街路灯などにチェーン錠で取り付けているものは、クリッパー(ペンチの大きいもの)で切断して撤去します。約30台積載可能な2トントラックを使用して榎田自転車保管所に移動・保管します。撤去(移動・保管)体制はトラック2台、職員4名、作業員6 名です。
◎榎田自転車保管所
博多駅からバスで約5分の場所にあります。最大約2,200台の収容が可能です。
撤去された自転車を返還する際に一番必要なものは、その自転車の鍵です。もちろん本人確認もあります。返還率は約60%で、高価な自転車やキレイな自転車、防犯登録されている自転車などは返還に来られる率が高いそうです。つまり「必要とされている自転車」です。
返還には2,000円の保管料が必要になります。返還されなかった自転車は、再利用自転車取扱店で整備販売する以外は、廃棄されます。区役所の担当者は、保管所の自転車を見渡しながら「自転車が泣いています。」と話していました。
このバックヤードツアーには会員の方24名に参加いただきました。今後は、部会でみなさまから様々なご意見をいただきながら、少しでも早い放置自転車問題の解決に向かっていきたいと思います。